Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Leggi 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) di 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.097 caratteri · 267 schermate

Aozora Bunko

四十九、梅の精

不図気がついて見ると、その小人の躰中から発散する、何ともいえぬ高尚な香気! 私はいつしかうっとりとして了いました。

『もしもし梅の精さん、あなたは何とまあ良い香を立てていなさるのです……。』

そう言いながら、私は成るべく先方を驚かさないように、徐かに徐かに腰を降して、この可愛い少女とさし向いになりました。

四十九、梅の精

梅の精は思いの外わるびれた様子もなく、私の顔をしげしげ凝視て佇って居ります。

『梅の精さん、あなた、お年齢はおいくつでございます?』

生前の癖で、私は真先きにそんな事を訊いて了いました。

『年齢? わたしそんなものは存じませぬ……。』

梅の精は銀の鈴のようなきれいな声で、そう答えてキョトンとしました。

私は自分ながら拙なことを訊いたとすぐ後悔しましたが、しかしこれで妖精とすらすら談話のできることが判って、嬉しくてなりませんでした。私はつづいて、いろいろ話しかけました。――

『ホンに、あなた方に年齢などはない筈でございました……。でもあなた方にも矢張り、両親もあれば兄妹もあるのでしょうね?』

『私のお母ァさまは、それはそれはやさしい、良いお母ァさまでございます……。