Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

Leggi 山彦乙女 (やまびこおとめ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.360 caratteri · 251 schermate

Aozora Bunko

半之助はちょっと息をのんだ。主馬の右脇にいる小男は、見たことがある、やはり丸茂で会ったみじん流の剣術の達者だという、たしか次高来太という男にちがいない。

「どうしたんだ、青山」

「なんだかわからない、大目付へすぐ出頭しろというんだ」

「用件はなんだ」

「記録書類がどうとかいうんだが、詳しいことは此処では云えないそうだ」

「おかしいじゃないか」

こう半之助が云いかけると、次高来太という男が前へ出て来た。

「貴方は黙っていたほうがいい、自分に関係のないことには口だしをしないことだ」

「ではそっちはどうだ」

半之助は遮って云った。

「いつか丸茂という家で、この顔を覚えておけと云った、みじん流の次高なにがしとかいうそうだが、大目付とどんな関係があるんだ」

「それが気になるかね」

短くて太い眉が、ぴくっとあがり、色の黒い顔が醜く歪んだ。

「よして呉れ、安倍」主馬が手を振った、「私はいって来るよ、大丈夫だ、いけばわかるだろうし、決して心配はない」

「しかし大目付からの召状はあるのか」

「特に口上で、ということなのです」前にいた一人が云った、「表沙汰にはしない、という意味らしいんですが」