Classici giapponesi con furigana
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かげおとこ
影男
江戸川 乱歩
Leggi 影男 (かげおとこ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.133 caratteri · 310 schermate
裏の裏
哀れな声で尋ねた。
「わからないかね。ぼくだよ。この口ひげとめがねがないものと思って、よく見てごらん。ほら、ね。ウフフフフフ」
裏の裏
「あんた変装していなさるのか。はてな、どうもよくわからんが……」
小男の須原は、まぶしそうに目をパチパチやっている。
「ハハハハハ、わからないかね、ほら、おれだよ」
弁護士はそういって、めがねをはずし、口ひげを取り去って、ヌッと顔をつき出してみせた。
「や、や、あんたは佐川春泥※(感嘆符疑問符、1-8-78) これはどうしたというのだ」
須原は、キツネに化かされでもしたような顔つきで、ぼうぜんと相手を見つめるばかりであった。
「どっかでゆっくり話をしよう。おれのほうじゃ、まだもらうものがあるんだからね」
影男の佐川春泥は、発案料の残金三百万円を、まだ取り上げようとしているのだ。
「よろしい。わしのほうでも、聞きたいことがある。ああ、あすこに神社の森がある。あの中で話そう。こういう話は、うちの中じゃあぶないからね」
すぐそばに、神社の深い森があった。ふたりは、まるで仲よしの友だちのように、肩をならべて、その森の中へはいっていった。