Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうふじょう

恐怖城 他5編

佐左木 俊郎

Leggi 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.735 caratteri · 290 schermate

Aozora Bunko

そして、賢三郎はこれまでの書斎の生活を離れ、若い工場主として実生活への第一歩を踏み出すことになった。

ちょうどそのころ、これまで前田家の書生としてそこに寄食していた布川もまた、賢三郎と同じように実社会へと乗り出していくことになった。

「とにかく、ぼくは生命を投げ出してやってみようと思うんです」

布川はそう、賢三郎に向かって言うのだった。しかし、彼には別に自分としての特別な意見があるわけではなかった。彼のそれはただ、賢三郎の常からの言葉を実行に移そうとしているに過ぎないものだった。

「まあ、どこまでやれるか、やってみるんだね。ぼくはきみの情熱を尊敬しているよ。とにかく、ぼくの目指しているところときみの目指しているところは同一場所なんだからね。ただ、その場所へ行くのに、表からと裏からと、その行く道が違っているだけなんだ。大いにやろうじゃないか?」

「ぼくはやります。ぼくは生命を投げ出してやります」

「しかし、前にも言ったことがあったように、テロリズムだけはその場をよく見ないと馬鹿らしい犠牲に終わるからね」

「ぼくだって、それは充分考えています。運動のほうへ入って、とにかくぼくはこれからひとつやってみますから」