Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうふおう

恐怖王

江戸川 乱歩

Leggi 恐怖王 (きょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.038 caratteri · 133 schermate

Aozora Bunko

注射針

「なんだかゾッとする様なお話ですね。で、あいつは何という名前だったのです」

「三吉と云うんです。以前の飼主の香具師がそう呼んでいたんです。つまり戸籍面は黒瀬三吉という事になっているんです」

「それから三吉を盗んで行った奴は?」

「イヤ、それはあとにして下さい。それが若しあの恐怖王だとすると、迂濶には云えない様な気がします。その前に僕は一度ゴリラ男を見たいのです。果して三吉だかどうだか確めたいのです。あなたのお口添えで、ゴリラ男を一見する訳には行きませんでしょうか」

「無論見せてくれると思います。警察ではゴリラの素性が分らなくて困っているのですからね。その上あなたが共犯者を見知っていられるとすれば、こんな耳寄りな話はありません。喜こんで見せてくれるでしょうよ」

そんな風に、二人の話はトントン拍子に進んで行った。

蘭堂は、警視庁へ電話をかけて、知合いの捜査課長に話をすると、すぐその人を連れて来てくれという返事であった。

注射針

それから一時間程後、大江蘭堂と、怪画家黒瀬とは、捜査課長自身の案内で、ゴリラと対面する為に、警視庁の地下室の階段を降りていた。

「すると、あなたとあのゴリラとは、戸籍面では兄弟という事になっているのですか」