Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つめ

探偵クラブ 烙印

大下 宇陀児

Leggi 探偵クラブ 烙印 (つめ) di 大下 宇陀児 (おおしたうだる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.509 caratteri · 103 schermate

Aozora Bunko

「畜生! 畜生!」

聞くに堪えない罵詈の言葉を放ったし、そのママちゃんを露子から引き離そうとするパパちゃんへは、佐々沼の小父さんが、猛獣のようにして突然躍りかかって行ったのだった。

幸い、次の部屋にいた書生や女中やコックなどが、騒ぎの最中へ飛び込んで来て、第一番には佐々沼の小父さんを、第二番にはママちゃんを押えつけ、それから床に倒れていたパパちゃんを、手取り足取り抱き起したので、その方はそれで静まったのだが、その時になると、ママちゃんは、

「苦しい、苦しい! ああッ、胸が、胸が、引き裂かれてしまう!」

そんな風に切れ切れな声で叫び始めて、両手の指を熊手のように折り曲げて、咽喉を無残に掻き毟っていたのであった。

「お前達は、子供を早く向うへ連れて行け」

パパちゃんがそういったので、伯太郎と露子とは、じきにその部屋から出されてしまい、それからずっと二三時間、もう何も聞くことが出来なかった。付き添っていたときやが心配になるらしく、時々伯太郎達をそこへ残して、他の人達が騒いでいるところへ様子を訊ねに行ったけれど、帰ってきても、何一つ説明してはくれなかった。

「坊っちゃま、お母様がね、大変なんでございますよ」