Classici giapponesi con furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Leggi 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.820 caratteri · 235 schermate
そして、青年ゾシマと向い合って椅子にかけ、二分間ほどじっと相手の顔を見つめてから、不意に微笑して、ゾシマをびっくりさせる。それから立ち上がって、接吻して、こんどはほんとうに帰って行くのだが、そのわかれぎわに妙なことをいい残すのである。「私が二度目に来たことを覚えていてください。ね、ね、ようござんすか」
その翌日、彼は人々を自邸に呼んで告白をする。そして、人々も裁判所も半信半疑のうちに彼は病気になって死んでしまう。その病床をゾシマがたずねた時、彼はソッとこんなことをささやくのだ。「私が二度目に行ったのを覚えてますか。あれを覚えてくださいといっておきましたね。何しにもどって行ったとお思いです。私はあの時あなたを殺しに行ったのですよ」
こんなふうに筋書きにしたのではほんとうの味を伝えることはできない。その部分を読んでごらんなさいというほかないのだが、私はこのスリルが無性に好きである。ドストエフスキーのスリルといえば、ただちにこれが思い浮かぶほど好きである。そこに鱗みたいに層をなしていくつものスリルがかさなっている。そのスリルの層の中心に、へびの目のようにキラキラと輝いているスリルがこれなのだ。