Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しなまいのふくろ
支那米の袋
夢野 久作
Leggi 支那米の袋 (しなまいのふくろ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.357 caratteri · 50 schermate
そうしたら……そうしたらね、ちょうどあと月だから十月の末の事よ。ヤングがいつになく悄気た顔をして這入って来て、この室で妾と差し向いになると、何杯も何杯もお酒を飲んだあげくにショボショボした眼付きをしながら、こんな事を云い出したの……。
「可愛い可愛いワーニャさん。私はいよいよあなたとお別れしなければならぬ時が来ました。あなたを亜米利加へ連れて行く事も思い切らなければならぬ時が来ました。私は明日の朝早く、船と一緒に浦塩を引き上げて布哇の方へ行かなければなりませぬ。そうして日本と戦争を始めなければなりませぬ。そうなったら私は戦死をするかも知れないし、あなたを連れて行く訳にも行かなくなりました。昨夜不意打ちに本国からの秘密の命令が来たので、どうする事も出来ないのです。……しかしもしも戦争が済むまで私が死なないでいたらキット貴女を連れに来ます。ですから何卒今度ばかりは諦めて下さい」
……って……そう云っているうちに、ポケットからお金をドッサリ詰めた革袋を出して、妾の手に握らせたの。
妾、その革袋を床の上にたたき付けて泣いちゃったわ。
「そんな事は嘘だ」
って云ってね。