Classici giapponesi con furigana
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きられたさに
斬られたさに
夢野 久作
Leggi 斬られたさに (きられたさに) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.352 caratteri · 41 schermate
「うむうむ。それならば尚更のことじゃ。念のために承っておくがのう。その今の話の美くしい若侍とか、又は見付の宿の奥方姿の女とかいうものが、万一、お手前を訪ねて来たとしたら……」
「エッ。尋ねて参りまするか……ここまで……」
「おおさ。随分、来まいものでもない仔細がある。ところで万が一にもそのような人物が、貴殿を便って来たとしたら、どう処置をさっしゃるおつもりか貴殿は……」
「……サア……その時は……とりあえず以前の馳走の礼を述べまして……」
「アッハッハッハッハッハッ……」
一柳斎は後手を突いて伸び伸びと大笑した。
「アハアハ。いやそれでよいそれでよい。そこが貴殿の潔白なところじゃ。人間としては免許皆伝じゃ」
平馬は眼をパチパチさせて恩師の上機嫌な顔を見守った。何か知ら物足らぬような、馬鹿にされているような気持ちで……。しかし一柳斎はなおも天井を仰いで哄笑した。
「アハハハ……これは身どもが不念じゃった。貴殿の行末を思う余りに、要らざる事を尋ねた。『予め掻いて痒きを待つ』じゃった。アハアハアハ。コレコレ。酒を持て酒を……サア平馬殿一献重ねられい。不審顔をせずとも追ってわかる。