Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.320 caratteri · 398 schermate
平常にはないことばである。
ことばそれ自体が、隆景の決意のほどを割って見せるにも余りがあった。
「…………」
七城将は、ややしばらく、黙然としていた。
そのうちに一名が、
「ただいまの御諚は口惜しいことにござります。多年御恩顧の輩を、左様に心許なき者と思し召されてか」
と、声を嚥んだ。
つづいて発言した者も、
「この期に、何の二心を抱きましょうや。大事な境目の守護を仰せつけられ、死すとも誉れと覚悟してあるのみにござります」
と、答えた。隆景は、一言、
「満足に存する」
といって、あとは馳走の酒にまかせた。
酒宴中にも攻防二様の政略やら、方針について、種々談合があった。そして、協議も酒の興も尽きると、
「この初春は諸事祝儀も一切、先の佳い年に延ばしたが、これは臨戦の門祝いである」
といって、七将の者へ、各※(二の字点、1-2-22)一腰ずつの脇差を与えた。
七人の将は、
「御勝利の上、重ねてまた、めでたくお祝いの日にお目にかかりましょう」
と、退出しかけた。
すると、高松城の守将、清水長左衛門宗治だけは、ひとりその挨拶を欠いて、自分だけはべつなことばで、その拝領物にこたえた。