Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 192.758 caratteri · 383 schermate

Aozora Bunko

「御一緒にまいるつもりで」

と、答え、

「――幸いに、天気も快くして、舟の中での切腹は、さだめし爽やかなことでござろう」

などと、もう同行を独りぎめにしている口吻だった。

宗治は固く断った。

「貴公には、ここの次第をよく見られて、隆景様や元春様へお伝えあれば、それでお役目は、尽されておる。お立場上、誰も卑怯とは云いますまい。――それがしの相伴はむしろ迷惑。おやめ下されたい」

「いや、御報告には、いくらも他に人がある。てまえはどうしても、其許と共に死ぬことに思いきめ申した」

「それはまた、どういうわけです」

「されば。――すでに当城へ臨むときに、もし貴公がいささかの異心でもさしはさみ、敵に通ずるごとき兆あらば、直ちに貴公と刺しちがえる覚悟でござった。しかるに、志もお変えあらず、この城を守り通して、しかも今、主家の安きを祈り、城中一同の命に代って御切腹あるとは、何たるここちよき、御辞世であろう。義に感じててまえも共に自刃いたしたい。それは、隆景様より厳命をうけてこれへ参ったとき、すでに、貴公とは死生一つなり、二度と郷地に帰らんと思うべからずと、独りかたく職分に誓っていたことでござれば、当然な勤めの一つと、笑って、お目に入れず、おゆるしおき下さい」