Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 192.758 caratteri · 383 schermate
天機刻々
天機刻々
依然。――秀吉はさっきの所に坐ったままであった。
燭の下に、灰となった薄いものが散っていた。長谷川宗仁からの飛脚状を焼いたものと思われる。
飛脚の者を始末しおえた彦右衛門と久太郎秀政が、座にもどって来ると、間もなく、
「お見えなされました」
と、石田佐吉が、帰りを告げ、その佐吉が小姓部屋へ退がると、入れ代りに、黒田官兵衛孝高がびッこを曳きながら入って来た。
「やあ」
と、眼で迎える秀吉も、不自由な脚を折って、どかと坐る人も、いつもながらの風であった。
殊に官兵衛は、伊丹城中の遭難以来、不治の隻脚となっているので、君前でも、そのための横坐りはゆるされていた。なおついでにいえば、あのときの獄中生活でできた皮膚病も痼疾となったかたちで、今なお頭の毛の根はそれが治りきっていない。――だから余り燈火に近くすわると、そのうすい髪の根までが透いて見えて、この体躯矮短にして胆斗のごとき奇男児の風貌、いやが上にも魁偉に見せ過ぎる嫌いがある。
「この夜更けに、何事でございますか。……お召しとは」
いつまで、ものいわぬ秀吉へ、官兵衛からそういった。秀吉は傍らを向いて、