Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.903 caratteri · 400 schermate

Aozora Bunko

と、むしろ辱じ入るように辞を低めるのが常だった。

島井宗室も、同じ海外貿易を業とする町人で、宗湛の家とは親戚にあたっている。九州の諸大名でこの家の金を借りていない者はない。港には十数艘の大船と数百の小船を持ち、家には常にたくさんな武士と水夫とも商人ともつかない男を養っている。彼らは疾くに八幡大菩薩の船旗を下ろしていたが、海洋を見ること平野を視るごとき胆と、小事に顧みることなく爛々の眼をたえず海潮の彼方に向けて、男児の業はそこにありとしている気質とは、今もまだ決して変っていない。

とにかく、ここでは一茶人にすぎないが、島井宗室も神谷宗湛も九州の家にはそういう事業をもっている人々だった。

総じて、ひとり武門の出にかぎらず、天正という今の世代を観るに、町人の部門にも、実に、人物は在る。

武門に信長、秀吉、家康があれば、町の部門にも、町人の信長、町人の秀吉、町人の家康がいる。

それも九州博多ばかりでなく、堺にはいわゆる堺商人の称もあるほど、天王寺屋宗及、千宗易、松井友閑など、当代の武将に伍しても、人物達識決して見劣りしない傑物は、何人となく数えられる。