Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.903 caratteri · 400 schermate

Aozora Bunko

武人宗治

(おかしくもないことをするものだ)

と、相手にもならずに、この構えのまま、さっきからただ忠実に君命のみを守っていたものと思われる。眼だけをうごかして、秀吉のすがたを仰ぐと、救われたように、吐息をついた。

「大儀大儀」

秀吉は笑って彼の任を解いた。そして、もうよいから、すぐ支度して、市松とともに、高松城へゆく使者に従いてゆけと命じた。

「ありがとう存じます」

籠から放される鳥のように、出ないうちから羽搏きをした。秀吉はなお懇ろにこう喩した。

「敵の中へ使いに行くということは大事なものであるぞ。その方たちが笑われるようなこといたすと、秀吉も敵に笑われるのであるぞ。さりとて、今見たように、鯱こ張ってのみおると、あれは小胆者ぞと敵に肚を押し測られるぞ。途々も、木戸の要害、兵糧の運輸、地についておる車の輪の痕から、城中に入ってはなおさらのこと、将士の眼ざし、防塁の備え、草木のたたずまいに至るまで、よくよく眼をとどかせて来ねばならん。その方たちをつかわすのは勉強のために遣るのであるぞ。よいか、心して行って参れよ」

武人宗治

馬首を北方に向けて、城外数里の先へ出ると、満目の山野には、