Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.903 caratteri · 400 schermate
村井春長軒も、唐橋門の下で討死にした。
しかし明智勢がもり返せば、また忽ち鉄門を閉めてしまうし、石垣は所詮、攀じのぼる術もないし、寄手はあせるほど犠牲を増し、また攻め疲れるのみだった。
裏門の搦手でも、同じような戦況がくり返されていた。かくて午近くなるほど、暑さも加わり、石垣も焦げ、甲冑も焦げ、こぼるる血しおもすぐ黒くなった。
「ここに引きよせられたまま、日を過しては一大事である」
光秀は焦躁した。馬を曳かせて跨がると、自身、本陣を出て、濠ばたを半巡した。たちまち城のほうから彼を狙って小銃弾や矢が集まってくる。左右の者が諫めるまでもなく、光秀はすぐ引っ返して来て、
「城の北隣りに見ゆるあの大屋根は、たしか近衛殿のお館であったかと思う。三左衛門、一走り走って、御挨拶いたして来い。しばしお屋根を、拝借いたしたいと」
御牧三左衛門をそれへさし向けるとすぐ、荒木山城守、奥田宮内の二将に、
「弓組、鉄砲組をひきつれて、あの大屋根へのぼらせ、城内へ矢弾を撃ちこめ」
と、命じた。
この策は、的確だった。そこへ登ると、平城なので、充分、内部へ狙い撃ちができる。城中の兵には、たしかに致命的なものだった。