Classici giapponesi con furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Leggi 日本婦道記 (にほんふどうき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.841 caratteri · 25 schermate
、それをあの日そこもとに発見された、万事休すと思った、これが公になれば身の破滅だと思い、惑乱のあまり前後のふんべつを失った、そしてそこもとを斬り、そこもとに罪をなすろうとしたのだ」
おののくような声は低かったけれど、その数語の告白は雷の落ちかかるように由紀の耳を撃った、彼女は危うく叫びだしそうになり、膝のあたりを固くしながら息をひそめた。
「……仕損じたと知ったのはあの翌朝のことだ。そこもとは重傷ながら命はとりとめたという、もういけない、これでなにもかも終った、すべては明るみにさらけだされる、今日か、明日か、そう思いながら、それでも腹を切るだけの決断がつかず、夜も昼も間断なしに呵責と慚愧に苦しみ、うしろ首に刃をつきつけられているような気持で、一寸きざみの時をすごしてきた、それがどんなに耐えがたいものだったか、そこもとに想像ができるだろうか」
客の言葉はちょっととぎれ、泣いてでもいるのか暫く喘ぐような息づかいが続いた。
「そのうちに色いろなことがわかってきた、そこもとは拙者の不始末をひきうけて呉れた、あれだけたいまいの金を黙って返済し、自分の名を汚したいめんを捨てて罪を衣て呉れた、こんなことがあるだろうか、拙者には信じられなかった、いかに度量が大きく心がひろくとも、人間としてそこまで自分をころすことができよう