Classici giapponesi con furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Leggi 日本婦道記 (にほんふどうき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.841 caratteri · 25 schermate
とは思えなかった、然もそれが事実だとたしかめたときの拙者の気持を察して貰いたい」
客はたまりかねたように泣いた。聞く者にも胸ぐるしくなるような、はげしい苦悶のこえであった。
「もうそれでやめよう、たくさんだ」
やがて良人がしずかにそう云った、
「拙者はそこもとがよからぬ商人にとりいられて、米の売買に手をだしているらしいということを聞いた、意見しようかとは思わないではなかったが、そんなに深入りをする気遣いもあるまい、そのうちにはやむであろう、そう軽く考えていたのだ、友達としてそんな無責任な考え方はない、気がついたときすぐに意見すべきだった、……人間は弱いもので、欲望や誘惑にかちとおすことはむつかしい、誰にも失敗やあやまちはある、そういうとき互いに支えあい援助しあうのが人間同志のよしみだ、あのときのことは知っていて、意見をしなかった拙者にも半分の責任があると思った、そして自分にできるだけのことはしてみようと考えたのだ、それが幾らかでもそこもとの立直るちからになって呉れればよいと思って……」少しも驕ったところのない、水のように淡たんとした言葉だった。その飾らないしずかな調子が、却って真実の大きさと美しさを表わしているように思えた、