Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ほしじょろう

星女郎

泉 鏡花

Leggi 星女郎 (ほしじょろう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.344 caratteri · 104 schermate

Aozora Bunko

て、足の甲を蠢めいて、ふっと拇指の爪から抜ける。その時分には、もう芥子粒だけもないのです、お綾さんの爪にも堪らず、消滅する。

トはっと気を返して、恍惚目を開く。夢が覚めたように、起上って、取乱した態もそのまま、婦同士、お綾の膝に乗掛って、頸に手を搦みながら、切ない息の下で、

(済まないわね。)

と言うのが、ほとんど例になっていたそうです。――お綾が、よく病人の気を知った事は、一日も痙攣が起って、人事不省なのを介抱していると、病人が、例に因って、

(来たよ。)

と呻吟く。

(……でしょうね、)

と親類内の従兄とかで、これも関係のあった、――少年の名をお綾が云うと……

(ああ、青い幽霊、)

と夢中で言った――処へひょっこり廊下から……脱いだ帽子を手に提げて、夏服の青いので生白い顔を出したのは、その少年で。出会頭に聞かされたので、真赤になって逃げたと言います。その癖お綾は一度も逢った事はないのだそうで。

さあへ医師は止しても、お綾は病人から手離せますまい。

いつまで入院をしていても、ちっとも快方に向わないから、一旦内へ引取って、静かに保養をしようという事になった時、貴婦人の母親は、涙でお綾の親達に頼んだんです。