Classici giapponesi con furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Leggi 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.586 caratteri · 348 schermate
連歌全盛時代の宗祇・兼載の頃から、受け継いでいた俳諧師の学問というものは、近世の俳人ともまただいぶちがっている。彼らの読書の種類は『源氏』とか『古今集』とかいう一部の王朝文学に偏し、それに禅門の法語類の知識が加わっていた。旅行は近世人もよくしているけれども、この人たちの旅行法はよほど行脚僧に近く、日限も旅程も至って悠長で、且つかなりの困苦に堪え、素朴な生活に親しんでいたらしいのである。そういう類似の経験をもつ者だけが、相交わって互いに心理を理解し共鳴したうえに、時として詩の興味は昂揚し、感覚が尖鋭化していたのである。彼らが目を見合わせてうなずいたり膝を拊ったりしたことでも、我々には何の事やら合点の行かぬことが、多かったとしても不思議はないのである。かつて一度は同じ連衆に参加した者の間にすら、後々は異説を生じ、越人と支考、許六と惟然などは互いに罵りまた争っていたのである。後世の追随者には誤解も師説であって、ふたたび新境地を拓くだけの人が出なかったために、程なくまた様式の中に没頭してしまい、蕪村も一茶も発句では大家のようであるが、天明・文化の俳諧は、ふたたびすでに甚だ単調になっている。