Classici giapponesi con furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Leggi 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.586 caratteri · 348 schermate
彼女らの手には鞭があった。まかりちがえば亭主までが打たれる。その怖ろしい古女房、是がみな昔は羅綺にも勝えざりし美少女の、なれのはてであったのである。しかし中華民国には限らず、いずれの国の伝統においても、主婦には或る権力が認められていた。家長が野に出でて猟し、海を越えて戦いまた交易した時世を考えると、是は女の耕作よりもなお一層自然であり、またその力が昔に溯るほど強かったことも想像せられるが、しかも今とても或る程度までは必要を認められているのである。西洋では是をマトロン、マトロンリーと呼んでいる。日本の古語では刀自であった。刀自には稀に内侍所の刀自のように結婚をせぬ者もあって、語の本義はただ独立した女性を意味し、すなわち男の刀禰に対する語であったかと思われるが、普通の用い方は家刀自、すなわち今いう主婦に限られていた。現在もこの語の活きて行われているのは沖縄県の島々で、ここでは妻覓めをトゥジムトゥミ、またはトゥジカミユンという語もある。他の地方にはただ文語として存するのみで、実用にはかわりのいろいろの語が生まれている。その中でもやや古風なのはゴゼンまたはゴゼ、九州南部などは一般に嫁取をゴゼンケ、御前迎えと呼んでいる。