Classici giapponesi con furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Leggi 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 177.586 caratteri · 348 schermate
是はまったくメシの炊法の変化に伴なうもので、近頃それが次第に柔かくなった故に、何かこういう鋭利のもので切り取る必要を生じたのだが、これが今少し硬くてもまた柔かくても、とてもこんな杓子では間に合わなかったはずである。自分などは昔風であるのか、この舌切雀の話を思い出すような米のジャムには感心せぬので、毎度かの有名なる蜀山人の、
三度たく飯さへこはし柔らかし心のまゝにならぬ世の中
の歌を思い出し、全体いつ頃からこんな不如意が始まったものかと考えてみるのであるが、そのまた三度の食事ということさえ、やはりある時代の当世風であって、本来は朝け夕けの二度を本則とし、日中の食事は田植の日、または改まった力仕事の日に限って、幾返りも供与したばかりであった。それを自分らごとき朝寝坊までが、必ず三度食うべしとなると、誠に食うのに忙しくてこまる。もし復古をして再び朝夕の二度になったら、学校なども九時から二時というようになって、残りの時間がもっと有意義に使われるかも知れぬ。生活改良家もまだ活躍の余地は多いわけである。強いて反抗の多い方面をつついて、苦労をするがものは無いのである。