Classici giapponesi con furigana
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すえっこ
末っ子
山本 周五郎
Leggi 末っ子 (すえっこ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.564 caratteri · 55 schermate
「こっちのことだと云ったろう」
「取消さないのか」
助三郎は拳をにぎった。
「おせっかいと云ったのはおれ自身のことなんだ、自分に云ったことを取消すのか」
「そうじゃない、くそうくらえと云った、それを取消せというんだ」
平五は助三郎を見て、そして云った、「ああそうか、じゃあそんなものはくらうな」
助三郎がなおなにか云いかけたが、平五は友人に別れを告げて、学寮をとびだした。
「これはひどい、こいつはひどい」と平五は呟いた、「多賀などという本職が来るとはあんまりだ、まるでぺてんじゃないか、どうするんだ」
彼は練塀の木戸門をぬけ、馬場に沿って聖坂へ出た。
平河町が初めに「多賀だ」と紹介すればいい。そうすれば叔父も短刀は出さないだろうが、いや、多賀だけではだめだ。本阿弥と多賀との関係など叔父は知っていない。おそらく紹介されても短刀を出すだろう。
――これは新庄家伝来で、貞宗作ということです。
そんなふうに云う叔父の姿が見えるようである。そうして、刃文や中心の説明までするだろうと思うと、平五は全身がちぢむように感じ、歩きながら幾たびも唸り声をあげた。
「おやじやほかの連中はごまかせるが、本職の眼をごまかすことはできない」