Classici giapponesi con furigana
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すえっこ
末っ子
山本 周五郎
Leggi 末っ子 (すえっこ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.564 caratteri · 55 schermate
四
と平五は片手で自分の頬を擦った、「どうしたかわかりますか」
米良は黙って首を振った。
四
「初めは菓子ですよ」と平五は続けた、「午後のおやつに菓子を貰うんですが、露月の饅頭が五文だとすると、それを用人とか、侍長屋の子持ちのやつなどに、三文くらいで売るんです」
「まあ呆れた」とくにが眼をみはった、「まあおどろいた、そんな小さいくせにそんな悪知恵をはたらかせたの、あたしはとても本当とは思えないわ」
「その次は古い肌着でした」と平五は構わずに云った、「肌着だの古足袋だの、もちろん兄たちのおさがりですから、母だってそんなものを気にしやあしません、纒めておいて屑屋へ払うんですが、その中からいくらかましなのを抜いておいて売るんです、侍長屋の人間や小者たちは結構よろこんで買いましたよ」
くには暢気な性分であるが、弟の告白にはよほどこたえたらしく、しきりに「なさけない」とか、「外聞が悪い」とか、「こんなことってあるかしら」などと云って嘆息した。
「しかし」と米良は微笑しながら訊いた、「よくそれが御両親に知れずに済んだものだな」
「知れなかったのは当然ですよ、だって私からそんな物を買ったなどということがわかれば、どんな罰をくうかもしれないでしょう、とにかくこっちはまだ頑是ない子供なんですから」