Classici giapponesi con furigana
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すえっこ
末っ子
山本 周五郎
Leggi 末っ子 (すえっこ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.564 caratteri · 55 schermate
それなら家柄もくそもない、同じことじゃないか、そう云おうとしたのであるが、そのとき、脇のほうでかすかに嗚咽の声がしはじめ、見ると、みのが袂で顔を掩っていた。
「失礼致しました」と平五はようやく自分を抑えて云った、「私のお願いのしようが悪かったのでしょう、この話はまた改めて申上げることにします」
「いいえお断わり致します」としのぶが云った、「そのお話ならもううかがう必要はございません、おいでになることもお断わり申します」
「失礼しました」と平五はみのに云った。
刀を持って外へ出、路次をぬけて通りへ出ると、平五は堀端へいって立停った。
「あれが、――」と彼は荒い息をしながら呟いた、「あれがおやじの云う、侍だましいというやつなんだな、ひどいもんだ、まるで歯が立たなかったじゃないか、今年はやっぱり厄年だぞ」
彼は急に振返った。うしろに人のけはいを感じたのであるが、振返ると、みのがこっちへ来るところだった。平五のあとを追ってすぐに来たのだろう、そばまで来ると立停り、また袂で顔を掩ってむせびあげた。追っては来たけれども、それ以上どうしようもない、口もきけないというようすである。