Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 178.724 caratteri · 355 schermate

Aozora Bunko

だけど、世間は、いたずらをした男よりか、いたずらをされた女の方に、よけいにけちをつけたがるものなのよ。そんなことでお嫁にも行けないでいる人があるってこと、次郎さんはご存じない?」

次郎は、そんな実例があるかどうかはよく知らなかった。しかし、敏子の言っている意味はよくわかった。そして、そうであればあるほど、いよいよ馬田を許しておくのが不都合だという気がした。

「すると、馬田はこのままほっておくつもりですか。」

「こないだ、重田の父から、千ちゃんのお父さんに、気をつけていただくように、話してもらってはありますの。」

「しかし、そんなこと、何の役にも立たないじゃありませんか。きょうも平気で待伏せしていたっていうんだったら。」

「ええ。でも、そんなことよりほかに、どうにもしようがないわ。」

「しかし、馬田をどうもしないで、ただ逃げまわっていたんではだめですよ。」

次郎は、そう言って、視線を道江の方に転じながら、

「もし、馬田もまわり道したら、道江さんはどうする?」

「こまるわ、あたし。」

道江はただしょげきった顔をするだけだった。次郎は舌打ちしたくなるのをこらえながら、