Classici giapponesi con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Leggi 次郎物語 (じろうものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.443 caratteri · 398 schermate
もっとも、派閥を作るような巨頭連のことですから、今後どう動くか、安心はできません。現に、巨頭連の中には、叛軍の説得に行って、“ご苦労さん、よくやったね”とか、“お前らの心はようくわかっとる”とか言って、かえってご機嫌をとったり、はなはだしいのは万歳をとなえてやったものもあったそうですからね。」
「それはひどい。」
と、小川先生はひとりごとのように言って、その鈍重な眼をぎろりと光らせたが、
「いったい、そういう人たちは、この事件を、どう考えているんでしょう。それにいくらかでも、正当性があるとでも思っているんでしょうか。」
「そこなんです、心配なのは。われわれの考え方からすると、これほど明白な叛乱はないのですが、軍首脳部で、まだ一人も叛乱という言葉をつかった人はないようです。それどころか、五・一五の場合と同じように、行動を正当づけるような名称を案出するのに苦心しているらしいのです。」
「むろん、もう陛下のお耳にもはいっているでしょうが、陛下はどうお考えでしょう。」
「そのことは、まだ、はっきりしたことは私にはわかりません。しかし、陛下はご聡明です。それに――」