Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぬまふじん

沼夫人

泉 鏡花

Leggi 沼夫人 (ぬまふじん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.541 caratteri · 78 schermate

Aozora Bunko

葉の茂ったのが、上へかかって、その樺色の根を静に洗う。藍がかった水の流が、緩く畝って、前後の霞んだ処が、枕からかけて、睫の上へ、自分と何かの境目へ露れる。……

トその樹の下に、笊か何か手に持って、まあ、膝ぐらいな処まで、その水へ入って、そっと、目高か鮒か、掬ってる小児がある。其奴が自分で。――ああ、面白そうだと思うと、我ながら、引き入れられて、身節がなえて、嬉しくなる。その内に波立ちもしないで、水の色が濃くなって、小濁りに濁ると思うと、ずっと深さが増して、ふうわり草の生えた土手へ溢るんだがね、その土手が、城趾の濠の石垣らしくも見えれば、田の畔のようでもあるし、沼か、池の一角のようでもある。その辺は判然しないが、何でも、すっと陽炎が絡る形に、その水の増す内が、何とも言えない可い心地で、自分の背中か、その小児の脚か、それに連れて雲を踏むらしく糶上ると、土手の上で、――ここが可訝しい――足の白い、綺麗な褄をしっとりと、水とすれすれに内端に掻込んで、一人美人が彳む、とそれと自分が並ぶんで……ここまで来るともう恍惚……

すやすや寝ます。

枕に就いて、この見える時は、実際子守唄で賺かされるように寝られる。