Classici giapponesi con furigana
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しんやのきゃく
深夜の客
大倉 燁子
Leggi 深夜の客 (しんやのきゃく) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.926 caratteri · 28 schermate
――ウム、この野郎、やったな! 血迷うな、僕に何の恨みが――、僕を殺してどうするんだ※(疑問符感嘆符、1-8-77) あれッ、あなた! ひ、ひと殺し、ヒェッ、あなた助け――」
言葉に交る烈しい雑音、それはその場の光景を物語るように聞えた。文句はそこで途切れ、あとはまるで闇の中に沈んでゆくような無気味な沈黙の中に、針の廻る音のみが物淋しく聞えていた。
洋子はぞっとして、
「これだけ立派な証拠があったのに――」と、歓声をもらした。
「先生、では、どうぞ、お願いいたします。私は死刑囚の依頼をやっと今日果し得たかと思うと、胸がすくようです。――脱獄をやったからにはまた罪が重くなりましょう。が、私の心の荷は軽くなりました。どうぞ、美和子さんの将来もお願いいたします」
「承知いたしました」
暁の霜を踏んで、深夜の客はどこともなく姿を晦した。