Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんやのきゃく
深夜の客
大倉 燁子
Leggi 深夜の客 (しんやのきゃく) di 大倉 燁子 (おおくらてるこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.926 caratteri · 28 schermate
声
声
女流探偵桜井洋子のところへ、沼津の別荘に病気静養中の富豪有松武雄から、至急報の電話がかかり、御依頼したい件が出来た、至急にお出でを願いたい、と云ってきた。
有松は如才ない男だ。殊に婦人に対しては慇懃で物優しく、まことに立派な紳士であるが、どういうものか洋子は彼を好まなかったので、ちょっと行き渋ったが、職業柄理由なく断わるのもよくないと思い、午後四時四十分発の急行で、東京駅を立ったのだった。
汽車が小田原に着く頃には、ひあしの短い冬の日は、もうとっぷり暮れていた。
洋子はやっとある事件の解決をつけたばかり、ゆっくり休む暇もなく、直ちに車中の人となったので、座席に落付いてみると、一時に疲れが出てぐったりとなり、おまけにひどい睡魔に襲われて、ともすればうつらうつらとなるのだった。
ふと、近くで人の話声がした。彼女は夢のようにそれを聞いていた。声はどうやら通路あたりから聞えて来るように思われる。
「うまく行った。が、危ぶないところだった。何しろ、――客車全体にはッてやがるんだから――」
調子は荒っぽいが、声は細くて柔かい感じがした。返事は聞えない。
「どんなに手配したって、――目的を果すまでは、掴まっちゃならないぞ!」