Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Leggi 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) di 須川 邦彦 (すがわくにひこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 100.616 caratteri · 201 schermate

Aozora Bunko

上の方の大人の見はりに負けずに、すばやく、鯨のふきあげる息を見つけては、歌をうたう調子で、声を長く引いて、鯨が息をするように、

「ブロース――ホー」

と、力いっぱい、どなったものだ。

あの鯨のいぶき、ふつう潮吹というが、あれを「ブロー」というのだ。そして、うでをのばして、見えた方角を指さすのだ。すると、下では、甲板から帆柱を見あげて、

「鯨はなんだ」

と聞くのだ。息のふきかたで、鯨の種類がはっきりわかるのだ。

「まっこう」

とか、

「ながす」

とか、すぐにいわないと、ひどくしかりとばされるし、まちがったりすると、どえらくおこられたものだ。そのおこって、どなるもんくが、

「このお砂糖め」

というのだ。ところが、いわれる方では、それこそ、雷が頭の上に落ちたように、うんとこたえるのだ。

それは、こうなんだ。海の男として、りっぱな一人まえになるまでには、何千べん、いや数えきれないほど、頭から波をかぶっていて、骨の心まで塩けがしみこんでいるはずだ。それで、一人まえの海の勇士が「塩」だ。おいらのような、とくべつの海の男が「古い塩」だ。それだから、塩のはんたいに、「お砂糖め」