Classici giapponesi con furigana
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むじんとうにいきるじゅうろくにん
無人島に生きる十六人
須川 邦彦
Leggi 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) di 須川 邦彦 (すがわくにひこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 100.616 caratteri · 201 schermate
ほかの者は、昼飯までそれぞれの当番配置につこうとして、島の活気みなぎる仕事がはじまりかけた。
アザラシの胆とり部隊は、隊長が水夫長、つづく勇士が、範多と父島。この三人が、くじをひきあてたのだ。
漁業長が、かなり大きな帆布を持ってきて、
「アザラシの死体は、手ばやくこれでつつんで、ほかのアザラシに見せないように」
と、父島にいって、手わたしてから、三人に、
「いっぺんにアザラシどもをおどろかして、あの半島によりつかなくなっては、たいへんだから、そのへん、うまくたのむよ。それから、こっちは、はだかだから、『鼻じろ』に、かみつかれたり、ひっかかれたりして、けがをしないように」
と、注意した。父島が帆布を持ち、水夫長と範多が、太いぼうをかついで、私たちに、ちょっと敬礼をして、
「うまく、やってきます」
といって、三人が二、三歩あるきだした。その時だ。見はりやぐらの頂上で、
「あっ」
という、とほうもない大きなさけびが、ただ一声。大声の持主、川口が、せいいっぱいの雷声を出したのだ。とつぜんのことで、みんな、びっくりした。ただごとではない。
「なんだ」
「どうした」
十五人が、いっせいに見あげるやぐらの頂上では、川口が、もう一声も出せず、うでをつき出して、めちゃめちゃに足場板をふみならしているではないか。