Classici giapponesi con furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Leggi 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 94.045 caratteri · 185 schermate
また昨年以来不意に三度も肺炎に侵されしが幸いに平癒して以来何んの別条もなく、この頃は一向に風邪にも罹らず過ぎ行いています。数年前に本郷の大学の真鍋物療科で健康診断をして貰った事があったが、その時血圧は低く脈は柔かで若い者の脈と同じだ、これなら今後三十年の生命は大丈夫だと、串戯交りにいわれた事があり、そしてこの血圧の低い事と脈の柔かい事から推しますと、まず私は脳溢血に罹る事はないように思われます。またある医学博士は、先生の身体は檜造りで何処も何等の異条がないと褒められた事もありました。
また私の体は創をしても滅多に膿を持たず癒るのが頗る早いので、小さい創は何んの手当てもせず何時もその儘に投り放しで置きます。つまり私の体は余り黴菌が繁殖せぬ体質とみえます。すなわちバクテリアの培養基としては極めて劣等のものと想像します。そして何んだか自分にもそのように信ずるので、流行病のある時などでも電車中でマスクを掛けた事は絶えてありません。それから私は常に鼻で呼吸をしています。電車中でも隣の客が咳をしますと、その唾の飛沫を吸い込まぬ用心のために暫時、呼吸をする事を止めています。