Classici giapponesi con furigana
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
Leggi 犀星王朝小品集 (おぎふくうた) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 105.794 caratteri · 211 schermate
」
かれは詰め寄るとき、息子のいとしい顔さえ眼にうかべた。
「いやはや、息子殿も変った方じゃったが、その父御もいずれ劣らぬほど変った御仁にござる。」
「無礼千万、もう一度言って見よ、後悔いたされるな。」
和泉の父親はすでに太刀の柄に手をかけ、呼吸次第で、何時かっと閃いて行くかも知れない、鋭い気配だった。
「それならこちらも望んでいたところ。」
津の父親も、すでに、手は太刀のうえに青い汗を掻いていた。もう、ここまで来ては、二人の老骨は互に軋むばかりだった。かれらは実際は可愛い息子のためにもはや逆上して何の見さかえさえ、ついていなかった。二人は同時に叫んだ。
「とう、抜け。」
運命は父親同士の頭に荒れ狂うているのか、それとも、息子たちが憑いているとでもいうのであろうか。――基経は、手をもって制した。
「御両所はわしの心になって鎮まって下され。」
こういう基経には、津も、和泉の人も、答う言葉さえなかった。彼ら、老骨は頭を垂れていった。
「恥じ入り申す。貴所の姫の御いのちをいただいた二人の父としては、恥じ入りお詫びいたします。」
「仲よく葬りてやりましょう。子供というものは死ぬまで面倒を見てやらなければならんことも漸く知り申した。