Classici giapponesi con furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate
悪い事は出来んという天道様のお示しじゃ。そこでドウかいな。アンタ程の人がそこまで睨んでおんなさるなら、今一足で下手人の肩に手が届くと思うがなあ」
「それが、まだ届いとらん」
「ハアテ……なあ……」
「イヤ。これはイクラ猪口兵衛どんでも知らっしゃれん事じゃが、私がこの事件に限って匙を投げかけておるについては、深い仔細があることじゃ。実を言うとなあ。ほかの家の中の出来事なら、その日のうちに洗い上げるくらい何でもない事じゃが、あの蔵元屋に限って歯が立たん……」
「アッ。成る程。これは尤もじゃわい」
「なあ。そうじゃろう。何を言うにもあの蔵元屋と言うのは博多切っての大金持の為替問屋。御封印付のお納戸金を扱うておるほどの店じゃけに、万に一つも家柄に疵が付いてはならぬ。御用姿で踏込んで店の信用を落いてはならぬ。まかり間違うて大公儀の耳にでもそげな事が入ったなら、直ぐさま、黒田五十五万石のお納戸の信用に差響いて来るやら知れぬ話じゃけに、成る限り大切を取って極々の内密に、しかも出来るだけ速よう下手人を探し出せと言う大目付からの御内達で、お係りのお目付、松倉十内様も往生、垂れ冠って御座る。