Classici giapponesi con furigana
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せいぜんしんごのこと
生前身後の事
中里 介山
Leggi 生前身後の事 (せいぜんしんごのこと) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.804 caratteri · 83 schermate
気はなかったのである、一時の急の為に表面上譲り渡すことにしていたが、譲り渡しはしても譲り渡された素人の吾々が当然進退に窮するような仕組みのワナが拵えられていたのだ、吾々としてはそこまで神田君側が窮迫したり計画したりするほどならば、何故もっと端的にその事情を打ち明けてくれなかったのか、その事情を打ち明けてくれさえすれば、我々と雖も貧弱ながら一肌でも二肌でも脱げない筈はなかったろうと思う、それをそうしないで一時譲り渡して忽ちばったり引っかかるワナを設けて置き反間苦肉の策がこしらえてあろうとは全く思いもかけなかった、普通の場合ならばこのワナに引っかかって忽ち参ってしまったかも知れないが、然し吾々はそのワナに引っかかりつつ今強引にそのワナを振り切って進みつつある、我々は最初から生一本だから策も略も無いが、この禍根は今後も相当にうるさく残るだろう、いろいろに形式を変えて我々の事業を妨害し大菩薩峠の今後の出版史に陰に陽に動揺を与えることと思う、神田君が、たとえ窮余とは云いながら、貧すれば鈍するという行き方に出でず、誠意を打ち割ってさえ呉れたなら斯ういう