Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しろあり
白蟻
小栗 虫太郎
Leggi 白蟻 (しろあり) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.099 caratteri · 106 schermate
それが、今日の神経病学で云う、いわゆる幻覚性偏執症だったが、偶然にもその月、彼の幻覚が現実と符合してしまった。そして、夢中云うところの場所を掘ってみると、はたしてそこには、馬の屍体が埋められてあった。と云うのが、一種の透視的な驚異を帯びてきて、それから村里から村里の間を伝わり、やがて江戸までも席捲してしまったというのが、そもそもの始まりである。その事は「馬死霊祓柱之珂玲祝詞」の首文とまでなっていて、『淵上村神野毛馬埋有上爾雨之夜々陰火之立昇依而文政十一年十一月十四日騎西熊次郎依願祭之』という以上の一文によっても明らかであるが、さらにその祝詞は、馬の死霊に神格までもつけて、五瀬霊神と呼ぶ、異様な顕神に化してしまったのである。
しかし、その布教の本体はと云えば、いつもながら、淫祠邪教にはつきものの催眠宗教であって、わけても、当局の指弾をうけた点というのが、一つあった。それは、信者の催眠中、癩に似た感覚を暗示する事で、それがために、白羽の矢を立てられた信者は、身も世もあらぬ恐怖に駆られるが、そこが、教主くらの悪狡いつけ目だった。彼女は得たりとばかりに、不可解しごくな因果論を説き出して、なおそれに附け加え、霊神より離れぬ限りは永劫発病の懼れなし――と宣言するのである。