Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

Leggi 石狩川 (いしかりがわ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 253.535 caratteri · 506 schermate

Aozora Bunko

そのとき彼の脳裡に何がひらめいたか! イシカリ税庫の入札であった。

「よろしい!」と彼は声にだして独り言を云った。まッ黒い広大な夜のなかに、彼は白い線で浮びあがる自分の考えを検討しながら歩いて行った。

更けた夜が痩せぎすな彼の肌にひえびえと触れていた。足くびにからまる草の葉は冷たく露をもっていた。睡っていても行き着くであろう自分の小屋へ、彼は脚にまかせてゆっくり歩を運んだ。身体はしずかに動いていたが、頭は次第にあつくなっていた。

阿賀妻の計画のまン中には、彼が今日はじめて逢った堀盛の顔が浮んでいるのだ。ひげのない下膨れの顔はてらてら脂ぎった感じで、どちらかと云えば気味の悪いような印象であった。多分その男の皮膚は限りもなく厚いのであろう。表情の変化も見えず、したがってその真意のほども測りかねた。それ故こちらは一層挑みかかりたい気持をあおられた。相手にとって不足はなかった。彼らの一団がぶっつかっているこの窮境がそういう彼の気持をはずみ立たせる直接の原因であった。しかし、このうずくような快さは、それとは別に、間違いなく彼個人のうちにある闘争心であった。