Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

Leggi 石狩川 (いしかりがわ) di 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 253.535 caratteri · 506 schermate

Aozora Bunko

七

少年はどぎまぎして、くゎッと熱くなるような喜びにふるえた。じきじき同輩のように話しかけてくれたのだ。

「馬がまいりました」

彼はそう云って戸をあけた。みんなは立上った。がやがやとそちらに向って歩きだした。

「それからご家老――」と高倉は阿賀妻の前にとびだした。もう何でも自由に口が利けそうであった。ちょっと、と、わきにひっぱって行って、彼ははっきり云うことが出来た。

「松岡さまが、お待ちしております、と」

「何かあったのか?」

七

たたき大工をもって任じてはいたものの、松岡長吉には棟梁の扱い方に自信が無かった。年期を入れたわけではない。大部分は見よう見真似で、それに、持って生れた器用さと自分の工夫が役立ったに過ぎない。それでも今の場合の彼らの家中に於ては、この建築の仕事のために進んで責任を持たなければならなかった。

景気よくはしゃいでは見せたが、心の中は陰気になるばかりであった。好きでもない冷たい酒を一ぱい猪口に受けて、いささか持てあましながら棟梁の三谷三次を眺めていた。暗くならないうちに、ほどよいところでこの座をうちあげねばならなかった。あれこれと、物のきまりを自分で指図して行かなければならぬのであった。