Classici giapponesi con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
Leggi 私本太平記(四) (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 229.324 caratteri · 458 schermate
「正成の千早城のささえはどうか?」
などを、義高はさっそく、下問された。
彼のはなしで、千早城の根づよい抵抗ぶりから、昨今の洛中の混乱ぶりまでを、人々は手にとるように聞き知った。
後醍醐は、義高へ、
「千早城を包囲しておる関東勢は何万か。――正成以下の士気はどうか。――籠城はなお幾月も維持できそうか」
などを仔細におたずねあって、河内の戦況には、特に関心の強さをしめされた。
義高は、その千早攻めにも加わっていた者なので、
「正成はいぜん健在です。それになぜか楠木の名は鬼神か天魔のように人々の間に浸透してしまったので、現地にある何万の将士も、幕府のあたまも、まるでそれ一つに取り憑かれたような躍起となっておりまする」
と前提して、知るかぎりを、言上した。
それと彼は、ここへ帰って来る途中で見聞した赤松勢の情況もおつたえした。
播磨の赤松円心は、とうに宮方同心の一族ではあり、かねて播磨の大山寺と伯耆の大山寺のあいだに立って、帝を船上山に迎える暗躍を果たしていた一人でもあったが、
「帝の都還りのお道は、わが赤松勢が先駆してみせる」
といって、二月早々に苔縄の本城を進発し、備前、美作あたりの武士二、三千をもあわせ、途中いくたびとなく六波羅勢を撃破しつつ、ついに京都のまぢかへまで迫っていた。