Classici giapponesi con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
Leggi 私本太平記(四) (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 229.324 caratteri · 458 schermate
そこの平地、地頸、わずかな斜面の“勝負ノ壇”などをいれても、ここで活動できる兵力の限度は、せいぜい五、六百人にとどまり、千人を容れるのは無理であることが一ト目で分ろう。
だから当初の配備は、
上赤坂城に、楠木正季、平野将監以下の約三百人。
千早の詰城に、主将正成を中心におよそ五百。
北山砦と金剛山の背面へ、搦手の守備約二百。
また遊撃隊として、点々の小隊が、諸所の隘地にほぼ五十から百人程度。
そんなものではなかったか。
そのうえ上赤坂城はすでに陥ち、平野将監らも降人となったりして、かなりの死傷も出していたことだった。
ただ以上のほか、金剛山の絶頂にある転法輪寺では、公卿の四条隆資が指揮をとって、そこの山伏党をつかっていた。山伏の働きはすべて“陰の活躍”だったのはいうまでもない。
「……おう、いつのまにか霧が巻いて来たぜ、権三」
大蔵は腰を上げて。
「千早の内へ入り込むには、夜でもなくッちゃ危なッかしいと思っていたが、この霧はおあつらえだ。すぐ行こう」
「えっ、千早へですッて」
「そうよ。正成の首を狙うには城中へ入るしかあるめえが」
「ちょっと待っておくんなさいよ。