Classici giapponesi con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
Leggi 私本太平記(四) (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 229.324 caratteri · 458 schermate
「いかにも。人は知らず、そこもとには、とうからようご存知のはずだった。隠してみても仕方がない」
高氏はなお、静かに。
「この高氏がむほんと聞いて、そこもとが、急に愕とするいわれはなかろう。天下をくつがえす下拵えにかけては、そちらは高氏などよりも、一日早い先輩だった」
「ば、ばかをいえっ」と、道誉は激したが、落着きを取りもどして言った。「……ははあ、三河党に焚きつけられ、うかと野望に立ち上がッたものの矢作の破綻からここまで来て立ち往生のほかなく、あわれやもう血迷うたな」
「それは佐々木氏、そこもとらしいが」
「足利殿っ、ここは伊吹の城中だぞ」
「武者隠しには、武者を隠してあるということか。そうか。外聞をおそれるなら、ほかの席へ移ってもよい。たしか大庭の遠い隅には茶堂があった。……十一年前、一夜のごやっかいになった折は、茶をと、そこの茶堂へ行きましたな」
「それがどうした」
「おわすれか。茶堂の外に家臣をぐるりに立たせておいて、この高氏を抱き入れるおつもりだったか、そこもとは、日野俊基朝臣との大事な秘密を打明けた。かつ、朝廷に、幕府討伐のもくろみが密々はこばれているともいわれた」