Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Leggi 細雪 (ささめゆき) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 226.715 caratteri · 431 schermate

Aozora Bunko

とか云っているのであるが、その当惑のしかたに愛嬌があって、此方に不快を感じさせるような所はなかった。貞之助は暫く話しているうちに、この男がなかなか社交的に訓練された円みのある人物であることが分った。出された名刺を見ると、医学博士の肩書があって東亜製薬の専務取締役とあり、自分でも「医者はいたしておりません、薬屋の番頭をやっております」と云っているだけに、いかさま当りの柔かな、応対の如才ない実業家タイプで、医者らしいところは余り見えない。年齢は四十五六と聞いたが、顔から手頸、指の先に至るまでむっちりと脂肪分の行き亘った色白な皮膚で、目鼻立ちの整った豊頬の好男子であるけれども、肥えているために軽薄には見えず、年相応に貫禄のついた紳士で、先ず今日迄の見合いで出遇った候補者の中では、この男の風采が一等であるかも知れない。酒も貞之助程ではないが多少は行けて、差されれば敢て辞退しなかった。で、本来ならば馴染のうすい寄り集りで、座が白けるところであるのに、二人の女ギャングが勇敢であるのとこの男が物馴れているのとで、席上の会話がすらすら運んだ。

「失礼ながら、わたくしは此処の家へはめったに来たことはないんですが、今日はなかなか品数が出ますな」