Classici giapponesi con furigana
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しょっこうとびしょう
職工と微笑
松永 延造
Leggi 職工と微笑 (しょっこうとびしょう) di 松永 延造 (まつながえんぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.696 caratteri · 144 schermate
現に此の青年も何かしら他の玄怪な存在になりかけているのであった。それを證明するため、私は彼の自伝をここに掲げたく思う。
次の章に於いて、今後「私」と云うのは、実に「彼」の事なのである。もしくは「何時か善良に帰る傷ついた霊」の事なのである。
玩弄さるる美
一番初めに云って置きたいのは、私が物質上の貧困者であるに拘らず、贅沢過ぎる心を持っているという悪い惨めな点である。斯んな外部条件中に投げ出された斯んな霊と云うものが、何んな変化を取って行くか。
単に空虚な妄想を追う事の他に、私はもっと現実に接近した慰安を求め得なかったであろうか。人々は次の言葉を何と思うか。
妄想と現実との中間に座って蠢めく私は、確かに又、仮定と実際とを折衷しつつ何かしら、諦め深い、そして優雅を通り越して、児戯に近附く類の慰安で自分を飾り得たと思っていた。例えば、何んな紙――物理的に汚れて鼠色になったのでも、化学変化の為めに黄褐色になったのでも構いはしない――でも自分の手に入って来ると、私は其れからエジプトのスフィンクスを切り抜き出したものである。成程、自分の前には平面なスフィンクスが幾匹か現れて来る、之は物質に形を借りている。