Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Leggi 花と龍 (はなとりゅう) di 火野 葦平 (ひのあしへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 410.131 caratteri · 824 schermate

Aozora Bunko

なにも、わざわざ、平地に波瀾を起すようなことを、しないでもよいではないかと思う。昔、友田喜造が、江崎満吉との大喧嘩で、愛用の白鞘の日本刀が、鋸の歯のようになったうえ、飴ン棒のように曲ってしまったので、敵方の刀をぶんどって奮戦したという、豪の者であることは、伝説的にすらなっている。現在では、名の聞えた請負師として、若い頃のような無鉄砲はしないとしても、そのかわりに、子分連中に、多くの無法者を擁している。それをよく知っているので、新之助には、金五郎の奇妙な意地ッ張りが、ときには、子供らしいものにさえ思えて来ることがあるのだった。

友田の言葉に、金五郎が返事が出来ずにいると、友田は、小気味よげに、

「そら、そうと、玉井君、君は、この町に来たとき、吉田親分のところへ、挨拶に行ったな?」

「いいえ、参りません」

「どうも、君はいけんなあ。若松に、吉田磯吉親分の居ることを知らん筈はあるまいが、町長でも、警察署長でも、新任のときには、まっ先に、吉田親分に御機嫌うかがいに行くんじゃよ。まして、この港で仕事をしようという君が、一度も、挨拶に行かんちゅうのは、仁義に外れちょる。