Classici giapponesi con furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
「僕、いりません」
「いや、あげる」
「いりません」
「それじゃ預けておこう。これは叔父様が西洋からおみやげに持って来てくだすったのだ。まだ鋸だの鉋だのがあったけれど、なくしてしまった。こんなものがそんなにこわいならきみにあずけるよ」
「…………」
「箸ほどのことを棒ほどに言うってのはきみのことだ。これはおもちゃだよ。西洋の子供が幼稚園で使うおもちゃだ」
「そうですか」
「安斉先生はおもちゃなら叱らない。さっきだってそうだったろう?」
「はあ」
「僕がおどかしにいったことをいいつけなくてもいいじゃないか?」
「…………」
「僕はきみが一番になってもいい。おこらない」
「そうですか」
「その証拠にこれをきみにあずける」
「それじゃおあずかりいたします」
と正三君はおトンカチを受けとった。
「僕はきみのおかげで先生に叱られたよ」
「すみません」
「それをあずけてしまえば文句はあるまい?」
「はあ」
「今までどおり仲よしになってくれるか?」
「はあ。なんでもご用を勤めます」
「よし。うそはつくまいね?」
「はあ。なんでも申しつけてください」
「それじゃ申しつける。いやだというと承知しないぞ」
「決して申しません。