Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
「奥様は婦人の亀鑑さ」
「それに安斉先生がよく正三の立場を理解してくださるからありがたいです」
「安斉先生は昔なら佐久間象山ぐらいの大人物さ」
とお父さんはもとより申し分なかった。忠義一途の昔かたぎだからおやしきにわるいことがあろうとは信じられない。
大晦日の前の晩に、祐助君は、
「正三、おやしきにいると、夜出歩くことはないだろう?」
「ありません」
「それじゃ久しぶりで銀座へつれていってやろうか」
と申しでた。
「お供いたします」
と正三君はすぐ立ちあがった。祐助兄さんは急所を知っている。昨日は近所の活動へつれていって労をなぐさめてくれた。
年の暮れの銀座はことににぎやかだ、兄弟は人浪に押されながら歩いた。
「これじゃたまらない」
「しかしおもしろいです」
「若様がたは銀ブラをなさらないのかい?」
銀座をブラブラ散歩するから銀ブラである。
「照正様と照常様は時々土曜の晩にお出でになるらしいです」
「照彦様とお前はだめだね?」
「はあ」
「銀ブラもこれじゃ骨が折れる」
「ずいぶんこみます」
「寒いだろう?」
「そうでもありません」
「なにか温かいものを飲もう」
と祐助君は正三君を資生堂へつれこんで、ホット・ケーキと紅茶をご馳走した。