Classici giapponesi con furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
「オホホホホ、それは福禄寿のことでしょう? 無学な人はやっぱりちがうわ。布袋は頭がはげているばかりよ」
と妙子様からみごと返り討ちを食った。
「とにかく、頭はのびません。毛がのびるんです」
「理屈っぽい人ね」
「内藤なんかなにをしたって僕にかなやしない」
と照彦様は八つあたりを始めた。おこると額に青筋が立つ。
「ほんとうに僕はおとといから照彦様に負け通しです」
と正三君は困り切って調子を合わせた。
「内藤はからだが大きくても弱虫だ。昨日厩へいって僕が馬の腹をくぐって見せても、こわがって続いてこないんです」
「そんな危ないことをするものはばかですよ」
と妙子様はやはりほめてくれなかった。
「ランニングでも僕が勝ったんです」
「まだ遠慮していらっしゃるのよ。いまに本気になってごらんなさい。あなたなんかとてもかないませんわ」
「弓なんか本気でやったけれど、矢がバウンドをするんです」
「内藤さん、あなたは負けていちゃだめよ」
「弓はほんとうにかなわないんです」
と正三君がいった時、照彦様はきっとなって、
「弓はって、きみ、ランニングも三回とも僕が勝っているじゃないか?」
とにらみつけた。