Classici giapponesi con furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Leggi 苦心の学友 (くしんのがくゆう) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.732 caratteri · 332 schermate
「杉山、ここを五番から七番まで明日の朝までにやっておいてくれ。先生に習うと覚えなければならない」
というりっぱなお心がけだった。こういう調子だから、時たま安斉先生がお顔を見せないとひどい。
「先生、もういいかげんにやめましょう」
なぞといいだす。
「まあまあ」
と先生がたはしばらくふみこたえるが、けっきょく譲歩する。照彦様にいたっては正三君の耳を引っぱって、
「少し休めよ」
と机の上に頬杖をつく。
「おつかれですかな。それではしばらく」
と先生がたはもとよりあきらめている。
正三君は安斉先生が追々こわくなくなってきた。それはこの老人の信任がダンダンましてきたからである。時々学監室へ呼びこまれるが、註文を承った後で、いつもねぎらってもらえる。現にこの間は、
「内藤君、きみは照彦様をどう思いますか? 参考のため腹蔵なく話してください」
という懇談だった。
「若様は頭がわるいと思っていられます。これが一番いけません」
と正三君は日ごろ感じているままを述べた。
「そこだ。そこだ」
と安斉先生は二度うなずいた。
「頭がよいとお思いになれば、きっと成績が好くなります」
「そこそこ」