Classici giapponesi con furigana
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にじのはし
虹の橋
久生 十蘭
Leggi 虹の橋 (にじのはし) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.038 caratteri · 30 schermate
お前が末延を殺したときめているわけではない。お前のほうにしても、威しに猟銃をつきつけたのがあんな結果になったとか、ふざけているうちに相手が崖からころげ落ちたとか、そういった隠れた事情があるなら、審理を借りて充分に表明すべきなので、否定ばかりしているのは、かえって不利だと思うが」
「お尋ねいたします。北川フサは、北川千代のことをどんなふうに言っているのでしょう」
「ひとを殺せるような娘ではないから、なにかのはずみだったのだと思う。受けるべき刑なら、潔く受けて、一日も早く帰って来てほしいというようなことだった」
「一日も早く、帰ってほしいといったのですね」
自分の帰りを待っていてくれるひとがいる。あさひの幸福はあまりにも完全で、息苦しいほどだった。失敗や憂鬱な日々がつづき、慰めを求める望みも絶えたとき、思いがけなく活気づけられる、あの幸福だった。
「お手数をかけました……あたしは北川千代でございます。公訴の事実は認めます」
真山あさひの北川千代は、現在までに刑の三分の二を終えたわけだが、行動監察の結果成績優秀と認められ、累進処遇令による一級者になり、自由に手紙を書けるようになったふうである。