Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Leggi 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.351 caratteri · 43 schermate

Aozora Bunko

しかしすぐに、なにか気づいたようすで、ぶきように慌てて、話をそらそうとした。おゆみと登とのことを、まだ気にしているのであろう。登にとってもそのときの傷は、まだ心に深く残っているが、そんなふうに遠慮されることのほうが、却って重荷に感じられた。

「それでどうした」登はこっちから話を戻した、「助からなかったのか」

「いや助かった、危ないところだったが」と半太夫が答えた、「扱帯で縊れた痕がひどいし、声もすっかりしゃがれてしまった、顔も腫れたままだが、腑におちないのは、縊死しようとしたのは気が狂ったからでなく、どうやら正気でやったことらしいんだ」

登は箸を止めて半太夫を見た。

「あとで新出さんに診てもらおうと思うんだが」と半太夫は陰気に続けた、「私の診たところだと、だんだん正気でいる時間が長くなって来て、自分の狂っていることや、檻禁されているという事実がわかり始めた、そのために絶望的になって、自殺しようとしたのではないかと思うんだ」

登はちょっとまをおいて云った、「あれは頭が狂っているんではなく、躰質からきたものなんだがね」

そして軽く笑いながら付け加えた、「今日はこっちも妙な病人を診て来たよ、もしあの娘が死んでいたら、代りにあの住居へ入れるかもしれないような男さ、――おまけに、明日から私はその男の診察を仰せつかってしまっ